四月二十日

 昨年十二月から降り始まった雪は工房の回りを埋め尽くし、それこそ寄りつけないような状態でした。年も変わり二月未にもなるとようやく道の雪も消え去る。 窯の状態や工房の修理など、やらなくてはならないことが山のように溜まってしまい、当然作品を作らなくてはと思っていても気ばかり焦り土に触れることさえ出来なかった。

 そのうち、一辺に咲き出した梅やさくらも散り、目の前の武尊山の残雪も薄れ、陽気も良くなった頃、そんな雑用を処理するために一週間はど工房に籠もった。

 自動車も家族が使うと言うことでそれこそ一人取り残された日々を過ごすことになった。

 そうなれば不便も又楽しく、回りの草木がやたら目に付いてきた。近くの小川にはクレソンや芹のたぐいが繁殖し、摘んできては茹でて毎日の食卓を賑わせた。

 桜の後、近くには黄色い山吹の花が楚々と咲き出し、その内、どこにでも咲き増え、暫くは目を楽しませてくれた。

 この近くには名水が多く湧き出し、朝に夕にその水を汲みに行き、コーヒーやお茶に使っている。この水の味を覚えてしまっては他の水は使えない。何ヵ所かある水源にぶらぶらと行くのも又、楽しみでもある。近所の方々とおしゃべりをしたり、思わぬ動物との出会いもあったりと、あっという間の一週間であった。       

茂 木   

 
         
             
 
             
     
 
   
 
         
       
   
 
   
       
    バックナンバー  
       
 
BACK E-MAIL 最新情報 土筆の会とは 会の活動 俳句 連句 陶芸 リンク集 入会案内